本サイトは「暮らしの背後にある仕組みを読み解く」ことをテーマに、日々の生活判断や社会参加に役立つ「実用知」として理科を再構成するものです。扱う内容は中学〜高校1年レベルで、理系専門職向けではありません。重視しているのは、すべての人が「消費者」であり「市民」として科学技術と向き合う、という視点です。理系の専門家であっても、職業人である以前に一人の生活者であり、科学技術の利用者・受け手であることに変わりはありません。この生活者目線が、本サイトの核となる考え方です。
作成方針
本サイトは、1989年にアメリカ科学振興協会(AAAS)が公表した『Science for All Americans(すべてのアメリカ人のための科学)』の影響を受けています。これは、高校卒業までに誰もが身につけるべき科学・数学・技術を教科横断的に整理した提言で、専門家の養成ではなく、科学によって市民の判断力を底上げすることを目指したものです。本サイトはこの理念に共感し、次の方針で編集しています。
範囲:中学理科+高校1年相当の物理・化学・生物・地学を扱い、数式は極力使いません。
構成:教科ごとではなく、日常生活や社会課題とつながるテーマごとに再編し、科目の壁を取り払います。医療や金融など個別の判断には踏み込まず、科学的な理解を届けることに努めます。
Science for All Americans | American Association for the Advancement of Science (AAAS)
構造(歴史・しくみ・フィールド)
本サイトの記事は、「なぜそうなったか(歴史)」「どんな仕組みか(しくみ)」「現実で何が見えるか(フィールド)」の3視点でそろえています。点在しがちな知識をこの3視点で結び、線や面として理解できるようにすることで、社会を生き抜くための判断の土台を提供します。
- 歴史(科学史・産業史) 私たちのまわりの制度や製品には「そうなった経緯」があります。経緯を読み解くと、現代の暮らしとのつながりが見えてきます。
- しくみ(科学の原理) 日常の現象は、科学の原理で成り立っています。原理を知ることは、情報に振り回されないための「自分なりの判断軸」を養うことにつながります。義務教育の理科・数学も、ここに位置づけられます。本サイトではさらに一歩踏み込み、「システム科学」の視点(要素どうしのつながりで捉える見方)を取り入れました。暗記になりがちな科学を、つながりとして理解しやすくなるはずです。
- フィールド 学んだ歴史や原理は、博物館や産業遺産、自然地形などに実物として残っています。歴史としくみを頭に入れて現地を訪れると、目の前のものの見え方が大きく変わります。
science-literacy.com カリキュラムマップ
⚡ 物理・地学
01力学・熱力学と輸送技術の物理▾
02電磁気・波動・核物理▾
03地球・地質・生態系▾
04建築・土木・構造物▾
🧪 化学・生物
05化学の基礎と環境化学▾
06金属・無機素材▾
07有機素材・高分子▾
08人体・医薬品・感染症・公衆衛生▾
09食・農業・発酵・バイオテクノロジー▾
🧠 論理・制度・その他
10計測・単位・標準化の科学▾
11数学・統計・モデリング▾
12認知・バイアス・批判的思考▾
13情報・半導体・AIの技術▾
教育
日本が明治維新という急速な近代化を成し遂げた背景には、寺子屋や藩校で培われた識字率と基礎学力がありました。以後も、欧米のモデルを参照しながら独自の教育制度を築き、国の発展を支えてきました。しかし、人口構造が変わり、個人の生き方も多様化した今、既存の教育は大きな転換点を迎えています。このカテゴリーでは、日本型教育が果たしてきた歴史的な役割を振り返ったうえで、科学リテラシーを育む場としての学びのあり方を考えます。
キャリア開発
現代社会は科学技術に支えられており、それを担う技術職も数多く存在します。技術者の知識や技能は、多くの場合、国家資格によって証明されます。社会に出てから資格を取り、キャリアチェンジする人も少なくありません。必要に迫られた学びには、義務教育にはない切実さがあります。資格取得には相応の学習時間がかかりますが、中学・高校レベルの理科が土台になる資格は多く、基礎があれば負担を軽くできます。資格対策そのものは本サイトの目的ではありませんが、専門性を身につける出発点にはなるはずです。
本サイトは、「暮らしの背後にある仕組みを読み解く」をテーマに、日々の生活判断や社会参加のための「実用知」として理科を再構成することを目指しています。ここで発信している内容は中学・高校初等レベルで、理系専門職向けではありません。
重視しているのは、すべての人が一人の「消費者」であり「市民」として科学技術と向き合う、という視点です。理系バックグラウンドを持つ人々であっても、職業人である以前に一人の生活者であり、科学技術の「利用者・受け手」にほかなりません。この生活者目線が、本サイトの思想的な核となっています。

